8月30日に国内候補地決定 海を生かしたオリンピックへ
2006年2月10日発行の9号より
「8月30日に国内候補地決定 海を生かしたオリンピックへ」に対する皆様のご意見ご感想をお待ちしております。
コメント受付フォームよりお送りください。>> コメント受付フォーム
福岡市が招致活動を始めた2016年オリンピックの開催都市が決まるのは2009年。その前に日本国内の候補都市となって初めて、世界の候補都市との招致レースに参加することができる。国内候補都市の決定は今年8月30日。まずはここでライバル・東京に勝ち、さらに世界の中での招致レースを勝ち抜くための開催計画づくりが急ピッチで進められている。その概要を紹介しよう。
磯崎新氏が「制作総指揮者」に就任
まずは、招致のスケジュールを確認しておこう。第一段階は国内の候補都市となるまで。今年4月下旬までにJOC=日本オリンピック委員会に「立候補意思表明書」を提出。これを受けて5月1日に立候補都市への説明会が開かれ、6月30日までに開催概要計画書を提出。7月中にJOCや競技団体による立候補都市への訪問やヒヤリングなどを経て、8月30日に行われるプレゼンテーションとJOCの委員と競技団体代表による投票が行われ、国内候補都市が決定する。
磯崎新氏(撮影:坂田栄一郎)
ここで候補都市となることができれば、その後は招致レースの舞台を世界に移し、▽2007年にIOC=国際オリンピック委員会が立候補都市を公募▽08年にIOCが5都市を選出▽09年IOC総会で開催都市決定―というスケジュールになる。
福岡市は昨年4月15日にJOCとパートナー都市協定を締結した際に山崎広太郎市長が五輪招致に積極的姿勢を示し、9月に正式に招致を表明、庁内に招致準備事務局を設置して具体的な準備作業に入った。10月には計画の策定にあたる「招致検討委員会」を設置し、福岡県体育協会会長の久保長氏が委員長に就任。福岡県や北九州市、経済界、青年会議所などがメンバーに入った。今後、これを発展させ、招致活動の母体となる「招致推進委員会」を設立する予定だ。さらに06年1月には福岡市庁内に山崎市長を本部長とする五輪招致推進本部を設置。下部組織として幹事会と専門部会を置き、福岡市としての招致推進体制を整えた。
一方で1月6日には福岡五輪招致アドバイザーとして、福岡ソフトバンクホークスの王貞治監督や旭化成陸上競技部顧問の宗茂氏、パラリンピック水泳金メダリストで福岡市職員の梶原紀子さん、江戸川大学の小林至助教授、九州大学大学院の出口敦教授(本誌編集委員)ら7人が就任。さらに1月30日には福岡五輪計画の「制作総指揮者」に、建築家の磯崎新氏が就任し、基本理念の策定や競技場計画に携わることになった。磯崎氏は「オリンピックを招致しようとしている世界の都市の都市の中で、福岡市は最もユニークな立場にある。それを手掛かりに、どの都市もまねのできない構想ができると確信している」とコメントしている。
ヤフードームが競泳会場になる!?
山崎市長が強調する「150万人規模の都市でも可能な、クオリティの高い五輪の在り方を提案する」という、いわば福岡方式ともいうべきプランはどのようなものになるのか。
12月末に招致委員会に示された試案によると、競技場配置計画は、海の中道・アイランドシティ、マリンメッセ、百道・小戸などの博多湾を囲む数カ所のエリアに競技会場を集中させるものだ。いわば「海に抱かれたオリンピック」計画案だ。
例えば百道浜にはビーチバレーやトライアスロンの特設会場が設けられ、注目競技の競泳はヤフードームのアリーナに仮設プールを設置する。ヤフードームはもちろん野球が種目になれば決勝トーナメント会場にもなる。博多湾で行われるヨット競技では小戸ヨットハーバーが拠点となる。
マリンメッセや福岡国際センターは屋内競技の会場として利用可能。敷地に余裕がある海の中道やアイランドシティには馬術やアーチェリーなどの屋外競技会場はもちろん、大型特設会場も設置可能だ。
メーンスタジアムと選手村については当初、アイランドシティとする方向だったが、ここにきて須崎埠頭に整備する案が浮上している。いずれにしても博多湾に臨む位置になることが見込まれる。
これらの博多湾を囲むエリアに加えて、既存施設も活用される。博多の森テニス場は仮設スタンドを設置することでテニス会場となる。自転車のトラック競技は北九州市の専用競技場のメディアドームがある。
こうした配置によって、サッカーを除く全競技会場の50%以上を選手村から10キロ以内に集中させることができる(サッカーについてはどの五輪でも開催国内の複数のスタジアムで行われている)。この集中度はコンパクトな計画が評価されて本命のパリを逆転した2012年のロンドン大会の計画を上回る。
福岡市の魅力である豊かな自然を生かしながら、既存ストックと仮設施設をバランスよく配置することで投資を抑え、さらにスポーツ振興を図るため、福岡市の将来のために必要な施設については五輪開催のレガシー(遺産)として新設する。これから計画の詳細が検討される中でこの方針がどこまで生かされるか。「福岡方式」実現への挑戦となる。(宮崎仁士)
「子どもたちに夢を与えるために実働部隊はおまかせください」
福岡青年会議所・小池勝利理事長
同 長沼慶也五輪招致担当委員長

五輪招致は、私たち福岡青年会議所(福岡JC)にとっては長年の夢でした。一昨年に青年会議所の世界大会を福岡で開きましたが、これは九州全JCの協力によって誘致が実現し、大会もみんなの力で成功を収めました。この世界大会によって九州のJCの結束が強まったことで、これまで夢だった五輪招致が目標に変わったのです。
競技は福岡で行いますが、世界中からやってくる観客の受け入れなどは、九州全体の力が必要です。ホストシティは福岡ですが、ホストアイランドは九州です。
世界のトップアスリートたちを間近で見れることだけではなく、世界の人々を迎えて交流し、平和のメッセージを世界に発信することは、間違いなく子どもたちの未来のためになります。ですから、福岡五輪実現のためのPR活動やホームステイの受け入れもやります。実働部隊はお任せください。
「8月30日に国内候補地決定 海を生かしたオリンピックへ」に対する皆様のご意見ご感想をお待ちしております。
コメント受付フォームよりお送りください。>> コメント受付フォーム
※当ページの内容は、2006年2月10日発行の9号に掲載されたものです。


