私が考える都心(天神・博多駅)再生策
2004年11月30日発行の創刊2号より
「私が考える都心(天神・博多駅)再生策」に対する皆様のご意見ご感想をお待ちしております。
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都心(天神、博多駅)の弊害を少なくし、魅力を高めるための方策を、30人の方から頂きました。主な意見の要旨を掲載します。
フリンジパーキングの整備を
天神は、買い物をしたり催事・講演を聴きに行く街・ビジネスの街と認識しているが、車が多く渋滞が激しいので、必要最小限の車の乗り入れだけを許可制にし、周辺の町に車を置き、自転車や公共の交通機関で天神に入るよう規制をしく。周辺の町の駐車場は、条件を付けて低価格か無料に設定する。
博多駅は、交通の便が最優先だと思うので、建替えの件もあるが、今現在の事から言えば、一日約40万人が通過していると言われるアクセスで、生活に密着した施設を充実させたら如何かと思う。(NPO法人 フューチャー500・日本 九州支部支部長兼福岡県担当 青柳由美)
博多駅バスセンターの建替え
都市高速バスや遠距離バスの発着場所を地下に設置。一般車両が都市高速から地下道を通り駐車場に行けるようにする。博多駅のバスターミナルが手狭なため、建替えて1カ所にする。(オフィス野見山 野見山実)
路面電車の復活
今、天神で実証実験をしているパーク&ライド、路面電車の復活。既存ビルの1階に 公開スペース開設を義務づける。私有財産ではあるが天神地区の市街地形成にとって公共性の高い場所であるので、旧岩田屋ビルのあり方に関して市民の論議と意見の反映があるべきだと思う。
博多駅のサイン計画を周辺のビルと協同で立案する。駅ビルは街の顔であり、この意味から駅ビルの特に低層階の商店構成は福岡市内での人気投票でも実施して短期に入れ替え可能なものにする。駅周辺のビルと協力して統一した計画で色彩・人の流れ・バリアフリー設備をととのえる。(山本智子)
街づくりの指針を
(1)街作りの指針が見えない。これを明らかにすること。
・北天神地区がさびれ、天神は南に拡大していることが、意図してなされているとは思えない。民間会社が時流を利用して、各社の利益のためにやっているだけではないか。
・本当に地域づくりを話しながらハード開発を進めたのはソラリアとイムズまでだったのではないか。
・東西の軸=ラインをどうしよう、どうなるのか、誰も何も言わない。これだけ金融機関の統合が続いて、空きビルになりつつあるのに。元の第一勧銀がショールームになったのは、いいアイデアだ。銀行のロビーは転用が難しいだろうから、こういう使い方はいい。
(2)都心の機能を高める施策を広範に練る
・今実施しているフリンジパーキングの社 会実験も数多くの一つ。
・都心がさびれた都市は、発展するハズがない。
・都心機能をさらに高め、圧倒的なパワーを 持たせる施策を実行しなければ、アジアの他都市に負けてしまう。
・ユニバーサル・デザインもこれらの一つ。一つ一つでは全体が見えてきません。
(3)都心を利用する「消費者=ユーザー」の全員を、大切にする。
・観光客・買い物客的来街者や、若者・年寄りに焦点をあてるのが、いかにも「消費者=ユーザー」を良く見ている風に見えるが、「都心に働く従業員」も大きな要素。商業の逃げ足は速い。浮動層もおんなじ。
・福岡市は、一過性の流入客に目をとらわれすぎている。天神は「もういい」、博多駅周辺は「駅開発だ」、都心=天神に定着して働いている、企業・従業員はもういいのか。 (見城正浩)
交通渋滞を前提にした諸施設を
交通渋滞はどうしようもないことである。 なぜなら、自動車の運転者は交通渋滞の無いところに殺到するものだから。交通渋滞がひどくなり、自動車で来る人が少なくなれば自然に落ち着くところに落ち着く。その例として、駐車場代が無料で子供連れで買い物できる郊外型のショッピングセンタ ーの出現が挙げられる。
逆に、天神は交通渋滞が激しいものだという事を前提にした諸施設を考えてみては。交通渋滞を緩和する事を考えるよりも、交通渋滞がある事を前提として物事を考えては如何ですか。私は博多駅から天神に出るのに、時間があるときは健康のために歩き、急ぐ時は地下鉄に乗ります。自動車による交通渋滞はあるところで飽和しますので、飽和するまでは渋滞が起こります。(九州大学名誉教授 森祐行)
歩行者用陸橋で立体化
・三越・大丸とその南側一帯のヘデストリアンデッキ(歩行者用陸橋)による立体化
・普通列車の博多〜鳥栖と博多〜赤間のショートレンジ運行の実行。
・新築ビル建設時に、自転車置き場の附置義務の指導強化(但し屋上設置も認める)
・警固公園に仮設店舗(屋台等)の一時使用許可を与え、公園の雰囲気を変えてみる。
・建築基準法消防法の一部緩和による既存ビルに厨房ブース等が設置しやすい環境をつくる。
・天神バスセンターへの乗り入れバスを減らし、天神一丁目で乗客を降ろしたあと博多駅へ直行する。(平田裕治)
天神への乗り入れ規制
シンガポールのような末尾番号規制など。 創刊号で樗木教授提言の、商業施設から公共交通機関利用者へのサービス券発行は公共交通機関利用を促進すると思います。渋滞緩和には公共交通機関間での乗り継ぎ割り引きやSUICAのようなシステムの構築。 (松原弘美)
都心の将来ビジョンが見えない
天神周辺で、社会実験が行われていますが、 将来の明確なビジョン、つまり、福岡の都心がどうあるべきか、の方向性が見えない中でおこなわれる実験は、名前を変えたイベントにすぎないのではないだろうか? 色々な意味でモデルとなっているコペンハーゲンは、都心の歩行者空間化をすでに1962年から取り組んでいた。当時、日本では東京オリンピックを前に、堀を埋め、山を切り崩し、新幹線や高速道路を造っていた時代にである。
簡単なイベント的な社会実験で、この40年の差を埋めることは、容易ではない。隣の韓国で、今、世界が注目している一大プロジェクトが進められている。
都心の河川の上に建設された高速道路を撤去して、昔の生態系と共存する河川に復 元する事業である。その河川沿いに、都心の再構成が行われようとしている。福岡がアジアの先進的な都市を自負するならば、この韓国のプロジェクトをどのように評価するのだろうか。
ヨーロッパには、この10年で都市を実験 レベルではなく、実行レベルで大きな転換を行い、高く評価されている都市がある、ダブリン、バルセロナ、コペンハーゲンなど、など。
渡辺通りを「シャンゼリゼ」にしたいと行政の一部は、提言していると聞いているが、そのモデル自体が、すでに過去の遺物であり、古い!
何が、先端都市で、どう方向付けするか、残念ながら、感度の鈍い、勉強不足の行政には、期待できないと思うが、いかがでしょうか。(NPOデザイン都市・プロジェクト事務局長 佐藤俊郎)
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※当ページの内容は、2004年11月30日発行の創刊2号に掲載されたものです。
