福岡の未来を決める新「福岡空港」
2004年6月25日発行の創刊予告号より
国が本格的な調査に乗り出した「福岡空港問題」。
だが「何年かかるかわからない」調査手法に疑問の声も
どうする?「現空港の強化」「近隣空港との連携」「新空港」の3案
福岡の未来を決める新「福岡空港」アクセスのよさ、路線の充実によって、旅客・貨物の両面で福岡の発展を支えてきた「福岡空港」。
この福岡空港をさらに使いやすく、充実させることは、福岡の将来にとって非常に重要なウエイトを占める。容量限界など目前の課題をクリアしながら、福岡の未来を切り開くきっかけとなる空港づくりを実現するために、福岡空港調査委員会が動き出している。その現状と課題をまとめた。



福岡空港の概況
- 【名称】福岡空港
- 【種別】第2種
- 【設置管理者】国土交通大臣
- 【面積】353ヘクタール(国有地228ヘクタール、市有地10ヘクタール、民有地115ヘクタール)
- 【滑走路】2800メートル×60メートル(1本)
- 【利用時間】7:00〜22:00
- 【エプロン】43スポット
- 【駐車場】1854台(自家用車用)
- 【路線】
国内線29都市
東京(羽田)、大阪(伊丹、関空)、名古屋、那覇、鹿児島、宮崎、仙台など。
国際線22都市
(9カ国・地域)韓国(ソウル、プサンなど)、台湾(台北)、中国(上海、香港など)、シンガポール、フィリピン、マレーシア、インドネシア、タイ、アメリカ(ホノルル、グアムなど) - 【乗り入れ会社】国内線=7社、国際線=20社
- 【高さ制限】博多駅近辺=約50メートル、天神地区=約70メートル
主要空港の着陸回数
| (滑走路数) | ||
| 羽 田 | (3本) | 282,674回 |
| 成 田 | (2本) | 164,270回 |
| 福 岡 | (1本) | 139,734回 |
| 名古屋 | (1本) | 118,826回 |
| 那 覇 | (1本) | 111,622回 |
| 関 西 | (1本) | 111,462回 |
| 伊 丹 | (1本) | 104,808回 |
国の本格調査スタート
地域でも「委員会」始動
福岡空港は、現在、東京線をはじめとして多くのビジネスマンを運び、LSIなど高付加価値製品を大量に輸出している。またアジア各国との国際線も充実し、東アジアへのゲートウェイの機能も持とうとしている。今の福岡があるのは、福岡空港の存在を抜きにはありえなかったといっても過言ではない。
しかし、年間の離着陸回数は14万回におよび、朝夕には1時間に30便以上。ほぼ限界に近いところまで来ており、このまま放置するということは、福岡の将来の発展の可能性も止めてしまう、ということを意味する。
そこで、福岡県や福岡市、地元の経済界などでは、以前から新福岡空港の建設を含
めた、さまざまな対応策が論じられ、国への働き掛けも続けられてきた。国も、そうした現状を認識し、2002年12月の交通政策審議会航空分科会の答申の中で、福岡空港問題を次のように記した。
「将来的に需給が逼迫する等の事態が予想される福岡空港については、今後の航空
需要の動向などを勘案しつつ、既存ストックの有効活用方法、近隣空港との連携方策とともに、中長期的な観点からの新空港、滑走路増設などを含めた抜本的な空港能力向上方策などについて、幅広い合意形成を図りつつ、国と地域が連携し、総合的な調査を進める必要がある」(抜粋)

「新空港ありき」は白紙
この答申で、いわゆる福岡空港問題が、新しい段階に入った。最も大きな変化は、調査目標が「3案」となったことだ。これまで、地域では「新福岡空港の建設」を前提として調査や要望を行ってきた。しかし、答申では(1)現空港の能力向上(2)近隣空港との連携(3)新空港の建設ーーという3案を総合的に調査・検討する方針が示された。
昨年11月、答申を受ける形で、新しい福岡空港問題調査の組織が立ち上がり、関係先の役割分担が決まった。それが上記の体制図だ。簡単に説明すると、国と地域がそれぞれテーマを分けて調査し、連絡調整会議に持ち寄る。そこからP I《バブリック・インボルブメント》という手法で、利用者や経済界などの意見を聞きながら、現空港の課題と対応策を考えていく流れだ。

現在までに、福岡県と福岡市が設置した「福岡空港調査委員会 」が会合を重ね 、調査項目の確認と分担がなされ、実際の調査に入っている。その内容は議事録も含めすべてホームページで公開されている。また、PIは4段階設定されている調査のステージごとに実施される方向だ。PIはこのところよく使われる合意形成の手法だが、空港に関してPIが実施された前例はなく、現在はPIの手法や監視機関の在り方などについて、別途委員会が設けられて検討されている、という段階だ。
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※当ページの内容は、2004年6月25日発行の創刊予告号に掲載されたものです。
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